「絶対クビにしてやる」という発言が話題になっているのは、自由民主党の長谷川岳参院議員(53歳、北海道選挙区)に関するものです。長谷川氏は地元自治体職員らに対する威圧的な言動が問題となっており、中央省庁の職員らにも「クビにする」など同様の言動をしていた疑いがあることが明らかになりました。
毎日新聞の取材により、複数の官僚らが証言しました。長谷川氏は議員活動を続ける意向を示していますが、官僚らは「すさまじいパワハラで尋常でない。議員を辞職すべきだ」と訴えています。
長谷川氏は現在3期目で、北海道大学在学中に「YOSAKOIソーラン祭り」を企画したことで知られています。2010年に初当選し、総務政務官、副総務相などを歴任しました。
問題が表沙汰となったのは、歌手の吉幾三氏が「航空機の中で態度が非常に横柄な国会議員がいた」と自身のYouTubeに昨年投稿し、今年3月に当該の議員が長谷川氏であると明らかにしたことでした。
その後、北海道、札幌市など地元自治体の職員に対する長谷川氏の威圧的な言動が相次いで明るみに出ました。この問題は「霞が関」にも影響を及ぼしています。このような背景から、「絶対クビにしてやる」がネット上で話題になっています。
自由民主党の長谷川岳参院議員パワハラの経緯
- 始まり:問題が表面化したのは、歌手の吉幾三氏が「航空機の中で態度が非常に横柄な国会議員がいた」と自身のYouTubeに投稿し、その後当該の議員が長谷川氏であると明らかにしたことからです。
- 地元自治体への威圧的な言動:その後、北海道や札幌市など地元自治体の職員に対する長谷川氏の威圧的な言動が相次いで明るみに出ました1。長谷川氏は「おれに恥をかかせるのか」「覚悟を持て」と言い、一部の職員には「やる気がないなら帰れ」と突き放したとされています。
- 中央省庁の官僚への威圧的な言動:さらに、長谷川氏が中央省庁の官僚に対してもパワハラとみられる言動を繰り返していた疑いが明らかになりました。政策を説明した際、納得しない長谷川氏から「ふざけるな」などと罵倒され、事務所への出入りも一時禁じられたとの証言があります。
- 出張の問題:また、札幌市長や幹部職員が長谷川議員との面会のために出張した回数が、2019年度から2023年度までの5年間で525回、費用が約3800万円にのぼったことも明らかになりました。
これらの問題について、長谷川氏は「具体的な話として確認できないため、ご回答することが困難であり、ご理解いただきたく存じます」と事務所を通じて書面で回答しています
自由民主党の長谷川岳参院議員のプロフィール
長谷川岳議員は、1971年2月16日生まれの自由民主党所属の参議院議員で、北海道選挙区から選出され、現在3期目を務めています
- 学歴:北海道大学経済学部経営学科卒業。
- 職歴:「YOSAKOIソーラン祭り組織委員会」専務理事。また、YOSAKOIソーランに関するeコマース、踊りに関する教材コンテンツの開発・提供など、祭りをサポートする「株式会社yosanet」を設立し、取締役を兼務していました。
- 政治経歴:1996年に衆議院議員総選挙に立候補しましたが、落選。その後、2010年の第22回参議院議員通常選挙に自民党公認で北海道選挙区から出馬し、初当選。以降、総務大臣政務官(第2次改造・第3次安倍内閣)、総務副大臣(第4次安倍第2次改造内閣)などを歴任。
長谷川議員は学生時代にYOSAKOIソーラン祭りを立ち上げたことで知られ、その後株式会社yosanetを設立しました。政治家としては1996年に衆議院議員総選挙に立候補し、2009年に参議院議員選挙で初当選
その後も活動を続け、現在は参議院議員を務めています。彼の活動は多岐にわたり、地方創生やデジタル社会の形成にも貢献しています